肝臓は調子が悪くても症状の出にくい臓器です。
その為、病院で 「肝機能の数値が悪い!」 と言われて驚いた方も多いはず。
薬を飲むほどでなくても、日々手軽に飲めるハーブティーで少しでも改善したいですよね。
このページでは、 肝臓に良いハーブティーを4つ厳選して紹介します。
それぞれのハーブティーの肝臓への効果も説明しています。
どのような味かも紹介しているので、自分に合うものを選んでみてくださいね。
目次
そもそも肝臓って何?
肝臓は普段意識することがない臓器なので、意外と肝臓の働きを理解していない人も多いと思います。
肝臓に効果があって自分に合ったハーブティーを選ぶためにも、肝臓の基礎を知っておきましょう。
肝臓の主な3つの働き
肝臓は腹腔内最大の大きさの臓器で、分かっているだけでも500以上の働きがあります!
その中でも、最も重要な機能が3つあります。
- 食べ物として摂取した栄養素を利用しやすい形に作りかえる機能
- 胆汁(不要物質を排泄をする役割のある体液)を分泌する機能
- 体内に入ってきたアルコールや薬などの有害なものを分解して体外に排出する解毒機能
つまり、ざっくり言うと・・・、主に悪いものを排泄・解毒する臓器です。
そのため、肝臓の機能が落ちると悪いものがたまって、むくみを起こしたり、黄疸が出たり、深刻な病気へと進んでいきます。
特に、アルコールをよく飲む人や、脂質を多く含むもの(油っぽいもの)をよく食べる人は、注意しましょう。
もっと詳しく肝臓の働きを知りたい人は、別記事「図解ですぐわかる!肝臓の病気の種類」の目次「肝臓の基礎知識」をご覧ください。肝臓のことを何も知らない人でもわかる様に説明しています。
ハーブティーは肝臓に効く?
では、ハーブティーで肝臓の機能を改善できるのでしょうか?
ハーブにも薬効がある!
普段はなんとなく飲んでいるかもしれませんが、ハーブには漢方の生薬などと同じように、薬効のある成分が含まれています。
記事の後半で紹介するハーブティーにも、古くから肝臓の治療薬として使われてきたものもあります。
また、ハーブエキスが配合されたサプリメントは、「薬に準じたものと考えて漫然と続けず、よくなったら飲むのをやめる」と推奨されているほどです。
ハーブも薬ほどではありませんが薬効があるんですね。
肝臓へのハーブティーの効果
これから紹介するハーブティーは、具体的には以下のような効果があり、肝機能の改善が期待できます。
- 肝臓の働きを促進する
- 胆汁の分泌を促進する(胆汁の分泌は肝臓の大事な機能です)
- 肝臓を保護する
それでは、どのハーブティーがこれらの効果があるのか紹介していきます。
肝臓に良いハーブティー一覧
具体的には、以下の12種類のハーブティーが肝臓に効果があるハーブティーです。
- アーティチョーク
- イエロードックルート
- ターメリック
- ダンデリオン
- チコリ
- マジョラム
- マルベリー
- ミルクシスル
- ミント
- リコリス
- ルイボス
- ワイルドストロベリー
でもこの12種類の中には、「肝臓にも多少効果がある」程度のハーブティーも含まれています。
そこで、肝機能改善がメインの効能のものや、古くから肝臓病の薬として使われてきたなど、特に肝臓に効果が高いものだけを4つ厳選して次項で紹介していきます。
肝臓に良いハーブティー厳選4選
1.ミルクシスル
◆肝臓病の予防と治療の両方に効果あり!
ミルクシスルは種子をティーに使うのですが、古代ギリシャ時代から種子が肝臓病の治療に使われていました。
このハーブに含まれる「シリマリン」という成分には、肝細胞の細胞膜を保護して、アルコールや環境毒素から肝臓を守る働きがあります。
また、有毒な活性酸素を無毒化し、肝細胞の損傷を防止します。
さらに、すでに傷ついた肝臓の細胞を再生する働きもあり、学術論文では、慢性肝炎、アルコール性肝炎、脂肪肝、肝硬変などへの効果が報告されています。
つまり、肝臓病の予防と治療、どちらにも使えます!
また、肝機能が低下すると起きる疲労、肌のトラブル、慢性頭痛、イライラやうつ、消化不良にも役立ちます。
肝臓以外の効果としては、ヒスタミンの分泌を抑制する働きがあるので、アレルギー症状を緩和する働きがあります。
何に効果がある?
- 肝臓の機能を高める
- 抗アレルギー(喘息や花粉症などのアレルギー症状を軽くする)
- 抗毒素
- 抗加齢
→主要成分/フラボノイド(シリマリン),脂肪酸,ビタミンE,ステロール
どんな味?
→ほんのり甘い。お茶というよりはそば湯のような味で、ほっとする体に優しそうな味がします。
飲み方
→種子を砕くもしくはすりつぶして5分煮出す。シングル(ミルクシスルだけ)でも他のハーブとブレンドしても。
注意点
→キク科アレルギーの人は注意
おすすめの商品
ティーバッグになっているミルクシスルは多分これしかないです。ALVITAは、農薬や化学処理を一切使わない栽培・製造を90年以上守りつづけているアメリカの老舗ハーブティーブランドで、ティーバック自体も無漂白。ミルクシスルは「生活の木」やハーブ専門店でしか売っておらず、しかも種の状態のままなので砕くのが大変ですが、これは、砕かれた状態でティーバッグになっているので230mlの熱湯をそそいで15分待つだけで簡単に飲めます。砂糖やはちみつを加えても美味しいです。
2.アーティチョーク
◆肝臓や消化器の働きを助ける
アーティチョークは、つぼみの部分が料理の食材として知られています。
古くはギリシャローマ時代から、薬用ハーブとして栽培されてきた植物で、花・葉・茎がティーに使われています。
葉に含まれる苦味の元ととなる「シナリン」という成分には、肝臓の解毒作用があり、肝臓の特効薬と言われています!
とくに、葉と根の部分に肝機能を保護する働きがあります。
実際にベトナムでは、お酒を飲んだ後に、二日酔いを防ぐ薬草茶としてアーティチョークが飲まれています。肝臓でのアルコール分解を助ける作用が期待されているんですね。
また、脂肪の分解を促進して消化を促す働きがあり、食べすぎのときや、こってりしたものを食べた後に飲むと、胃がもたれるのを防ぎます。
その他にも、血中のコレステロール値を下げる効果や利尿作用、食欲不振の改善、便秘、貧血、糖尿病に効果があります。
ティーを使ったうがいは、口臭予防にもなります。
何に効果がある?
- 肝臓の解毒
- 胆汁分泌の促進
→肝臓は胆汁を作って胆のうへと送り込む働きをしているので肝臓に良い効果です。 - 消化促進
- 利尿作用
- 便秘
- 貧血
- 動脈硬化症
- 糖尿病の改善
→主要成分/フェノール酸(シナリン),苦味質,フラボノイド配糖体,フィトステロール
どんな味?
→草木のさわやかな香りで、強い苦味がある。飲めないほどではないので良薬口に苦しと思って飲むか他のハーブとブレンドして飲みましょう。
飲み方
→シングル(アーティチョークだけ)またはブレンドで。
注意点
→キク科アレルギーの人は注意。胆道閉鎖、胆石患者は必ず医師に相談する。
おすすめの商品
△ フンパット アーティチョークティー 25パック 298円
輸入食品店KALDIのオンラインショップで買えます。実店舗にも置いてあるのか分かりません。安いしティーバッグに小分けされてるのでおすすめですが、オンラインショップだと送料が500円かかっちゃいます。実店舗で買えればおすすめの商品です。もしくは、アマゾンで買える大容量の生活の木アーティチョーク 100g(1508円)も安心のブランドなのでおすすめです。
3.ターメリック
◆別名ウコンとして、肝臓の働きをよくする効果が有名
◆お酒を飲みすぎる人に!
ターメリックはジンジャーの近縁種で、生薬名は「ウコン」です。
根を乾燥させて粉末状にしたものはあざやかなオレンジ色をしていて、カレー粉やインド料理に使われます。
そのオレンジ色の色素成分の「クルクミン」は、肝臓の働きを強化する力があり、お酒を良く飲んだり、肝臓の調子が気になる人は日ごろからターメリックティーを飲むと良いです。
飲酒の前後に飲みましょう。
コンビニなどでも飲酒時に飲む「ウコンの力」などが売られていますよね。
また、その他にも、食後に飲めば消化を促し、腸内細菌を改善する働きもあり、胃や胆のうを健康に保ってくれます。
さらに、貧血・冷え性・のぼせ・不定愁訴(なんとなく調子が悪いけど、検査しても原因が見つからない状態)など、女性に多い悩みにも効果があります。
何に効果がある?
- 胆汁の排出の促進
- 胆汁の分泌の促進
→肝臓は胆汁を作って胆のうへと送り込む働きをしているのでこの2つは肝臓に良い効果です。 - 胃を健康に保つ
(胃液の分泌活動を刺激し、胃の不調をいやす働き) - 痛みを和らげる
- 出血を止める
- 炎症を抑える
→主要成分/精油,クルクミン,デンプン,アルブミン,色素,カリウム,ビタミン類
どんな味?
→こしょうに似たスパイシーな味と香り。ほのかな苦み。スッとしたマイルドな刺激がある。
飲み方
→香りがきつく飲みにくい場合は、香りの良いハーブやスパイス類とブレンドする。
注意点
→妊娠中の人は避ける。胃かいよう、胃酸過多の人は避ける。胆迫閉鎖、胆石の人は避ける。
おすすめの商品
△ スーパーで良く売ってる粉末 14gで190円くらい
スーパーで買えるこのような粉末を、お湯や水に溶いたりお酒に混ぜたり、スープに入れたりして飲むと肝臓に良いです。手軽に買えるのでまずはスーパーで買えるもので味など試すのがいいかもしれません♪毎日飲み続けるならアマゾンで買える ターメリック粉末 1kg(1300円)も大容量で安くて人気です。
4.ダンデリオン(ダンデライオン)
◆根から作るタンポポコーヒーは肝臓や胃を強化して守る
ダンデリオンの和名は「西洋タンポポ」で、道端に咲いているおなじみの花です。
古くから、インドのアーユルヴェーダやアラビアのユナニ医学では、肝臓の病からくる黄疸の治療に使われていたと言われています。
ティーに使うのは、薬効が集中している根の部分で、根に含まれる苦味質が肝臓の働きを助けます。
日本でも、根を生薬として使われていて、肝臓の強化、肝臓で生成される胆汁の分泌促進、胃の強化(消化不良の解消)、便秘解消、母乳の出を良くするなどの効果があります。
利尿作用も高く、むくみに効果的です。
この根を炒ってから抽出したのが「タンポポコーヒー」で、ノンカフェインでコーヒーのような色と味が楽しめます。よく妊婦さんが飲んでいます。
何に効果がある?
- 肝機能を促進する
- 利尿作用
- 胃を健康に保つ
(胃液の分泌活動を刺激し、胃の不調をいやす) - 腸からの排便を促す
- 強壮
(体のいろいろな機能や能力を向上させる) - 炎症を抑える
- 母乳の分泌を促す
- 解熱
- 発汗
→主要成分/精油,イヌリン,ステロール,苦味質,ビタミン類,ミネラル
どんな味?
→草の風味で、春を思わせる軽い甘みとかすかな苦味のある味と香り
飲み方
→シングル(ダンデリオンのみ)または他のハーブとブレンドする。煎剤(ハーブを沸騰した水で煮出した抽出液)にしてもよい。
食前に飲む。
煎ってから抽出すればタンポポコーヒーになる。
注意点
→胆汁管の障害、重篤な胆のう炎、腸障害のある人は避ける。キク科アレルギーの人は注意。
おすすめの商品
ダンデリオンの根を煎ったものがティーバッグになっています。コーヒーと同じ味ではないけど香ばしくてコーヒーっぽいという感じです。タンポポコーヒーは割とたくさん商品がありますが、これがダンデリオン100%でおいしいのでおすすめ。品揃えが良いスーパーだとタンポポ茶やタンポポコーヒーのティーバッグが売っていることもあるのでチェックしてみてください!いろんなお茶がブレンドされていてダンデリオンの配合量が少ないものもあるのでそこもチェックするといいでしょう。
肝臓に良い日本産のお茶もある
このページでは、主にヨーロッパなど西洋が原産の植物を使ったお茶を紹介しましたが、
日本やアジアが原産の植物を使ったお茶にも、
- オトギリソウ茶
- クコ茶
- スギナ茶
など、肝臓に良いお茶があります。
こちらのページで詳しく紹介しているので参考にしてください↓
関連記事:肝臓に良いお茶・飲み物厳選4選
まとめ
肝臓に良いハーブティー
- ミルクシスル
(肝臓病の予防と治療に!抗アレルギー作用も。) - アーティチョーク
(肝臓でのアルコール分解を助ける!油物の消化を助ける作用も。) - ターメリック
(お酒から肝臓を守る!女性特有の悩みにも。) - ダンデリオン
(肝臓での胆汁の分泌を促進!ノンカフェインで妊婦さんにも。)
手に入りやすいのはターメリックですね。スーパーのスパイスコーナーに料理用として売ってます。ダンデリオンも、根を煎ったものがタンポポコーヒーという商品名でスーパーやドラッグストアなどで売っていることもあります(ノンカフェインなので妊婦さんたちに需要があるので)。
ミルクシスルとアーティチョークは肝臓への効果は高いですが、手に入りにくいですね。
アーティチョークティーはベトナム土産の定番ですが、日本ではカルディにあるかないかくらいです。ミルクシスルは本文中で紹介したALVITAのティーバッグか生活の木のものくらいでしょう。ただ、アマゾンなど通販を使えばどれも簡単に買えるので試してみてください。
肝臓の健康に役立てていただければと思います。
ハーブティーを売っている店が分からないという人は、「人気のハーブティー専門店6店」を参考にしてください。
プレゼントなび